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■ 第三話 ■
「しっきん・・・なかなか奥が深いのです!」

前回の腹圧性失禁に続き、今回は「溢流性失禁」に触れて見たいと思います。

前回では、腹圧性、溢流性、切迫性など、いろいろな分類を紹介しましたが、この難しい漢字を使う溢流性の失禁というものもよく指摘されるものです。


溢流性尿失禁とは・・・

・・・単に『失禁』と一言で言ってしまっても、実はいろいろとある──ということはお分かりいただいているとおりです。
この中で前回の「腹圧性失禁」というのが、よく見られる失禁なのですが、これは35歳以上の女性に多いものでした。

今回の『溢流性失禁』というのは実は50歳以上の男性に良く見られるものなのです。
男性諸君は、是非心して読んでいただきたいところです。

どういう症状が現れるのかといいますと、『トイレの後で、残ったおしっこがじわじわとあふれてくる感じ』というものです。膀胱をひとつの容器と考えますと、この容器いっぱいになってしまった水分があふれるようにポタポタとこぼれ落ちてくる、という感じです。

要は、完全におしっこが出切らない、という症状です。俗に言う『残尿感』というものですね。
これは、言うはやすしですが、実際には相当にきついものです。特に、ビジネスに追われている諸氏にとっては『人と打ち合わせに行く』などと簡単に言えなくなってしまうでしょう。

ここで一口知識ですが、男性と女性の体の構造の違いを指摘しておきたいと思います。

男性の場合には膀胱から伸びた尿道がやや折れ曲がりながら約20センチメートルくらい続いているのです。
前立腺のあいだや骨盤底筋などをかいくぐりながら長く伸びているために『出にくい』という宿命にあるともいえるわけです。

前立腺肥大症で尿道が狭く圧迫されて排尿困難になったりすることもあります。あるいは膀胱の収縮機能が低下してしまったために失禁してしまうこともあります。
前立腺肥大があれば手術して治療する必要があるといわれます。

ほかには、糖尿病や脊髄損傷、骨盤内での手術をした人などに見られることが多いようです。
なお、女性の場合には尿道か2〜4センチメートル程度と短い上にまっすぐ伸びていて男性に比べて『漏れやすく』できているわけです。

妊娠したために圧迫されて頻尿になったり、前回ご説明した腹圧性失禁といったことが見られることにもなります。


■手術が必要になるかも?

このケースでは、腹圧性失禁のように筋力アップ、筋トレで対応するといったことでは無理と思われます。

つまり、理由はいくつかありますので、それぞれの理由に対応してそれぞれの方法があると考えられます。時には、手術が必要ということも出てくるということです。

たとえば、前項で申し上げましたように前立腺肥大という男性には気になる病気があります。これが原因で失禁傾向が出てきたというときには、手術によって尿道圧迫を改善させる必要が出てくるといわれています。

ときには、残尿をどうしても排出させてしまう方法として「カテーテルという管を使用して残っている排泄されるべき尿を取り出してしまう」というものもあるやに聞かれます。いわゆる『導尿法』ですね。自分でするのは文字通り『自己導尿法』ということになります。これも慣れてしまうと10分ほどでできるようなるといわれています。

また、脊髄の損傷が原因となっている場合や、糖尿病の症状のひとつであったりもします。ときには、過去の時点で骨盤内を手術したことがあったり、・・・・など、いろいろな原因、誘因が考えられます。
きちっと診療して原因が特定できれば、それに対応した措置が必要となります。そして、きちっと対応すれば治癒するということにもなるでしょう。


■直るまではそれなりの対応が必要


失禁をそのままにほうっておく、というのは考え物です。憲法25条には『健康で文化的な最低限生活を・・』という条文もあるのです。

失禁を我慢して、そして、失禁してしまい、その始末に悩んだりするのは『文化的』とは言えないでしょう。 必要となれば速やかに専門医のところで治療してもらうほうが良いのです。

そして、そのプロセス途上において、より快適な生活を送るために「紙おむつ」の類を使用してみるのも良いでしょう。失禁分量にマッチしたパッドがいろいろと市場に出ております。

各メーカーの努力でその品質は相当に高いものとなっているのです。つまり、吸収力や保水性、使用感にも配慮がなされるようになっています。また、パッドだけでなく、ショーツやパンツタイプの製品もいろいろと出てきています。

使い捨ての紙おむつではなく、最近、大手メーカーの東レではファッション性の高い失禁専門パンツ、ショーツをリリースしています。これなどは見た目にはまったく『失禁用』などとはわからないだけでなく、『おしゃれな下着』、といった感じだそうですよ。

・・・そんなわけで、さらに『失禁のお話し』は続いていきます。

(続く)                          
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